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うちの1次創作横須賀線と青春鉄道の山陽新幹線によるのんびりペースのコメディです。 何をどうしたのか横須賀線の天然成分増量中。 pixiv掲載分+書下ろし
うちの1次創作横須賀線と青春鉄道の山陽新幹線によるのんびりペースのコメディです。
何をどうしたのか横須賀線の天然成分増量中。
pixiv掲載分+書下ろし
【青い目の小悪魔】
にっこにっこにっこにー。 擬音にすればたぶんこうだろう。 いつもの落ち着いた表情なんぞどこぞの異世界へぶん投げた神奈川路線代表が、後ろに盛大に花を飛ばした満面の笑顔で水色の制服から伸びる手をがっちりと握っている。 握られた手の主は眉間を空いた手で揉みほぐしながらマリアナ海溝より深いため息とともに言葉を吐き出した。 「……横須賀、いい加減離してくれないかな」 「駄目ですよー。迷子になったらどうするんですか?京浜は目を離すとすぐどーーー」 「何十年前の話なのさ!」 お前等もどうにかしろコラ、と周囲の紫頭とか人形抱えた環状線とかやたらでかい双子路線へ視線を向けるも思い切り顔を逸らされて思わずジト目になる首都圏路線のまとめ役。 それを何だと思ったのか事の元凶が、ん?、と顔を傾けながら茶色の髪を撫でる。 ツボを完璧に押さえた撫で方とアルコールのせいでうっかり昔に意識が飛びかけたのを慌てて引き戻した彼はほろりと呟いた。 「やっぱりタチが悪いよ……」