pixiv公開+書下ろし。
1次創作の横須賀線および周囲の路線、青春鉄道の路線などでごちゃごちゃわしゃわしゃ。
JR横浜支社の面子は横須賀線を除いて東京本社へ顔を出すことがほとんどない。 東北上官も業務が順調なら良しとばかりにほったらかし状態だったりするのだが、その滅多にないことがその日起きようとしていた。 高速鉄道控え室に入った面々は、まるで自分たちを待ちかねていたように紙を吐き出す複合機に目を丸くした。 山形が取り上げてみれば普段お目にかかれない文章が紙面につづられている。 「―――東北」 「どうした?」 珍しくもやや焦った様子の同僚から渡されたそれに目を通した東北が目を見開いて固まった。 「東北、東北?」 「……皆、非常事態かもしれん。東海道と山陽に影響がある」 「何だと!?」 「おいおい、非常事態っつーのは剣呑だぞ」 東日本内で収まるのかと自分のデスクにつきかけていた二人が寄ってくるのに東北は書類をつきだした。 ―――そこに書いてあったのは。 [横須賀線、通常業務実行不可能状態により業務変更願います 横浜線]