スープの話だったり横須賀線の見た目と中身の差だったりする話を入れてみました。
いつもどおり
パステルグリーンのマグカップに満たされた、とろりとしたジャガイモのポタージュ。 湯気をあげるできたてのそれを、適度に冷ましながらひとくち飲み込んだ艶のない茶髪の青年こと鶴見線が猫のように目を細めた。 「んまい……。冬はこれに限るし」 「お前、海のそばの癖に防寒忘れんなよ」 「だっていきなり寒くなるとか」 「週間予報見ろや。そのスマホで」 「あう~~~っっ」 防寒用のポンチョとフリースの膝掛けに包まれたまま、茶色の頭がデスクに貼りついた。